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2021.11.13
石川県加賀市|尾崎紙器さんを訪ねて
moumouneの箱を作成いただいている石川県加賀市にあります、尾崎紙器さんへ行ってまいりました。
加賀という町は、温泉郷に囲まれ、日本海にほど近い自然豊かな町です。
石川県というのは実は日本全国のお土産のお菓子=観光菓子を製造する県で観光菓子の6割~7割は石川県で作られているそうです。
ですので、他府県で購入したご当地のお饅頭だったり、ロールケーキだったりするものが実は、製造地は石川県だった!ということもよくあるそうなのです。
(私は今まで全く知りませんでした!!!!)
その中で、お菓子を入れるパッケージ=紙器も石川県で地場産業として栄えてまいりました。
しかし、お菓子のパッケージはすぐに廃棄されるもので、価格競争が激しく、大量生産が可能、低コスト、納品が早い大手が強く、中小企業は弱い立場にあります。
その中で、2018年より始まった尾崎紙器さんのオリジナルブランド「イロイロハコ」お客様のご要望に応じて一箱からオーダーできるブランドを立ち上げ、他にない箱作りを行っております。
moumouneの靴箱も尾崎紙器さんの丁寧なものづくりにより、皆様のお手元に靴と一緒に届けさせておりますが、今回はmoumouneの拘りの箱が出来る工程などをご紹介したいと思います。
moumouneの特徴である、角留め。
角留めは古くからある技法で、角をワイヤーで止めます。
角留めできる機械を所有している箱屋さんは日本では数えるほどしかなく、今となっては新品は製造されておらず、古い機械を修理をするか中古を探すしかないそうです。
(現在は観光菓子にはテープで留めるテープ留めが主流となっております。)
尾崎社長自ら箱の作り方を教えて頂いた角留めの様子です。
角留めの位置は、職人の感覚で打たれるため目視で打つため、定められた定規などはございません。
角留めはスッキリとしたデザインの代わりに強度が少し弱まるので側面は2重構造で強度を高めているそうです。
そんなmoumouneの拘りが詰まった箱は、大判の紙1枚で1足分しか取れません。
もちろん残った紙は再び再利用されるそうです。(少し安心しました(^^;))
一点、一点職人さんによって丁寧に作られているmoumouneの靴箱は、手作業で行われており、大量生産ができません。
何かを得るためには何かを捨てなければならず、私共と同じように効率を捨てて拘りを手に入れているわけです。
細部まで一つ一つの物に拘りを持つ事により、他にはないほんの少しほっこりするようなプロダクト。
靴だけでなく、moumouneの箱もぜひご愛用いただけると幸いでございます。
最後に、
工場見学を快くお受けいただいた尾崎様、工場の職人の皆様、
お忙しい中、お立ち合いいただき誠にありがとうございました。
これからも、宜しくお願いいたします。